【転職】働く母の転職:ワーママのキャリアに業界選びが鍵となる理由
こんにちは。
キャリアシェルパです。
ママが働く環境を改善するために政府レベルで改善が行われているこの頃。
しかし、妥協せずにキャリアを築いてきた女性にとっても、母親になるということは仕事と家庭のバランスが大きな課題となる節目と言えますよね。
ある程度サポート体制ができているご家庭でも、仕事の性質や勤務先の会社によって日常生活、そして長期的なキャリア形成は大きく影響されます。
だからこそ転職を考えたり、新しいキャリアへの第一歩を踏み出すことは、自身だけでなく、子供やパートナーの職場にも影響を与えるなかなか複雑なプロセス。
その中でも日本のワーママがキャリアを伸ばしていくため転換を検討する際に「業界選択が特に重要である理由」を、本日はTさんのケースを用いて探ってみたいと思います。
Tさん
- ミドサー、子ども1人
- 大学卒業後購買・調達部門での経歴10年のシニア
Tさんは、30代半ばで、産休から戻って間もなく、彼女は日本の伝統的な年功序列の職場文化と上司との関係に苦しんでいました。
会社から高い評価を受け、社内では賞を受賞していたにもかかわらず、昇進の見通しは暗く、母親としての役割を果たす自信も持てませんでした。
さらに、産休前は彼女がチームの中で最も若いメンバーで、担当する仕事の量が多く、大きなストレスを抱えていました。
最近彼女と話していると、育休から復帰して以来悩んでいたところ、エージェントからいくつか仕事を紹介され、面接を受けていたようです。
Tさん : こんにちはシェルパさん、最近、キャリアと家族の両立は本当に大変で、仕事とのことを悩んでいました。
シェルパ:こんにちは、Tさん。確かに、キャリアと家庭の両立は働く母親にとって大きな課題ですね。具体的な問題についてどんなことを悩んでいますか?
Tさん: 私はしばらく同じ会社で働いていますが、上司との関係が難しく、昇進の見込みは低いと感じていました。今以上にキャリアに力を入れたいという気持ちもあり、最近、エージェントから違う業界の企業を紹介され、面接に受けたところ、全ての企業からオファーを受け。どうしようかと本当に悩んでいます。
シェルパ: おめでとうございます。確かに、日々の生活に影響する重要な決断ですよね。それぞれのオファーはどの業界から来ているのか教えていただけますか?
Tさん: 医療機器会社、消費者ヘルスケア会社、製薬会社からオファーを受けました。給与はほぼ同じですが、役割はかなり異なります。
シェルパ: それは素晴らしいですね!それぞれの選択肢をどんな感じで検討していますか?
Tさん:そうですね、 今は主に医療機器を扱う企業で仕事をしていますが、以前は製薬業界での経験があるので、新薬開発の分野を主に扱う製薬会社と消費者ヘルスケアに魅力を感じています。また自分を挑戦して行けるところ、そして業界のビジネスサイクルも考慮するつもりです。
シェルパ: 各オプションにはそれぞれ利点と欠点がありますよね。製薬業界は今後の需要が高いと予想され、医療機器での経験を組み合わせることが有益かもしれません。一方、消費者ヘルスケアは製薬よりはビジネスのスピードが速く、刺激の多い環境になり得ますね。医療機器の場合は、今の会社での経験を一番適応しやすく、仕事の内容にもすぐに慣れると思いますが、今後のキャリアを考えると横の動きと見なされるかもしれません。
Tさん: 正直、医療機器会社に行くことは、給与アップ以外のメリットはあまり感じていません。
シェルパ: 確かにそうですね。ワーママにとっては特に給与以外にも、将来の昇進の機会と業界の展望を考慮することが重要です。キャリアの方向、ご自身のニーズ、そして家族の状況を見据えて進む道を選ぶことが大切になってきますね。
Tさん: その通りですね。ただ、仕事と子育てのバランスを取ることは本当に難しいと感じていて、良いオファーを頂いても転職することはリスクに感じてしまいます。
シェルパ: それは良く理解できます。予測の着かないことが多いですからね。ただ、充実した仕事を見つけることが、家族とのバランスを取りやすくするのに役立つこともあります。ただ、悩みを抱えながらその場に止まることもリスクになり得ます。大胆な決断をすることも時には必要なのではないでしょうか。
Tさん: そうですね。Bさんと話すことで、自分の考えを整理するのに役立ちました。慎重に考えて前向きに検討したいと思います。ありがとうございました。
小さい子供を育てながらの転職は大きなリスクを伴い、今がその適切な時期かどうかを決定するのは難しい決断ですよね。
彼女には新しい会社が柔軟な条件を提示してくれるかどうか、また、柔軟な働き方を認めながらもTさんのキャリアをしっかり伸ばして行ける環境か、上司に恵まれることができるか、などといった懸念がありました。
そこで、直接業界経験がないまま転職をすることはリスキーだと感じたため、医療機器会社、消費者ヘルスケア会社、新薬開発に特化した製薬会社からオファーをもらうことができました。
私たちの会話の後、Tさんは、それぞれの業界をより詳しく調べ、新薬開発分野に特化した製薬会社への転職をすることが今の彼女のキャリア、そして人生の段階に一番あっていると感じ、オファーを受け入れることにしました。その決め手となったのが:
新しい業界での経験を積む機会がある。
製薬業界は予測可能なビジネスサイクルを持ち、比較的安定した業界である。
医療機器分野での一部の経験をこの分野で活かす事ができる。
上記の会話でも出たように、医療機器会社への転職は既存の経験を最大限に活かすことになりますが、競合他社への横の動きで、給与の増加以外にはあまり利点がありませんでした。
また、消費者ヘルスケアは魅力的に思えましたが、ビジネスのペースが速い、そして環境の変化が激しい可能性があることは、時折、仕事の負荷を増やしてしまう可能性があると判断しました。
最終的に、仕事と子育てのバランスを取りつつ、新しい分野での経験を積むこと、業界の魅力、そしてキャリアを築くためのリスクを考えると、新薬開発に特化した製薬会社の転職だけが、リスクを受け入れることが価値のある選択であると判断しました。
仕事と育児のバランスを取ることは答えのない難しい課題ですが、充実した仕事を見つけることでそのバランスが実現される可能性を覚えておきましょう。
そしてリスクをとって転職をして、キャリアと家庭生活のバランスを取るためには、自分の経験、進みたいキャリアを考慮する以外にも、それぞれの業界のビジネスサイクルを理解しする事が不可欠です。
今の環境をより望ましい方向に変えていくためには、リスクを受け入れる必要がありますが、それらのリスクを受け入れ、必要な要素をしっかり吟味することが新しい道を切り開く第一歩となるかもしれません。